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高校数学でわかる線形代数
高校数学でわかる線形代数(講談社ブルーバックス)
ISBN978-4-06-257704-5 2010年11月発行
第1章 行列は方程式を解くためのツール
第2章 単位行列と逆行列
第3章 行列式の登場
第4章 行列の数値計算
第5章 空間とベクトルの不思議な関係
第6章 固有値問題ってなに?
第7章 複素数を含む行列
第8章 量子力学との関わり
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はじめに
理工系大学生が1年生か2年生で学ぶ数学には、線形代数、関数論、フーリエ変換などがあります。これらの数学は、理工系人間の人生のほとんどで役に立ってくれる重要なものです。また、文科系の学部でも経済学などでは、線形代数や関数論の知識を必要とします。数学の知識の必要性は、文科系の人々にもどんどん広がっていると言ってよいでしょう。
線形代数は、おもに「行列」を扱う数学で、その応用範囲は多岐にわたっています。しかし、線形代数を学んでいる大学生や、あるいはすでに学び終えた社会人にも、充分理解されているとは言えないようです。高校で学ぶ数学と大学で学ぶ数学はなめらかにつながっているわけではなく、ある種の段差があります。そこに躓いてしまう人も少なくないようです。そこで本書では、大学レベルで必要とされる線形代数の知識をできるかぎりやさしく解説しました。これまでの「高校数学でわかるシリーズ」と同様に、前提としたのは高校レベルの数学の知識だけです。
本書を読み進めていただくとおわかりいただけると思いますが、行列を扱うことには固有のおもしろさがあります。また、この分野は今から350年ほども前に日本の数学者が世界に先駆けてすばらしい業績を残しています。読者のみなさんもその独創の偉大さに驚くことでしょう。
大学レベルの数学を扱った拙著には「高校数学でわかるフーリエ変換」があります。幸いにして多くの読者を得ることができましたが、同時に他の数学分野も執筆してほしいという多くの御要望を頂戴することになりました。読者のみなさんが本書の「おわいに」までたどり着いたとき、線形代数の姿がくっきりと脳裏に浮かび上がっていることを期待しています。
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ガウスの消去法
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p.122 下段 (紙増刷版では訂正済み)
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